特定技能自動車運送業について、日本で受け入れ開始の方向が決定されました。外国人トラックドライバー受入のための要件や外国免許の切り替え、外国の自動車免許制度等、知らなければならないことや対応しなければならないことは多々あります。ぜひ人材開発YAMATOのブログをご覧いただき、疑問点を解消していただければと思います。
当記事はこちらの方におすすめです。 
- ドライバー不足に悩んでいる
- 外国人ドライバーを受け入れるための要件を知りたい
- 外国人ドライバーを受け入れる際のタイムスケジュールを知りたい
- 外国の免許を日本の免許に切り替える方法を知りたい
Xin chào! 日本の皆様🇯🇵🇻🇳
YAMATO会社です!
日本で自動車運送業の特定技能が認められることとなりました。今回は、自動車運送業の中のトラックドライバーに関するブログとなります。
まだ明らかになっていない部分もありますので、分かりしだい追記してまいります。ベトナムの送り出し機関としては、ベトナムでも自動車運送業分野の技能評価試験が実施されるかどうかが気になります。
以下、これまでに判明した部分をまとめましたので最後までご覧いただければと思います。
受入企業の要件

受入企業の要件は次の5つです。
- 分野共通の基本的な条件を満たす
- 特定技能外国人が活動を行う事業所が、日本標準産業分類に掲げる産業のうち「44 道路貨物運送業」に該当する事業所である
- 運転者職場環境良好度認証制度に基づく認証又は安全性優良事業所の保有
- 自動車運送業分野特定技能協議会の構成員となる
- 国土交通省またはその委託を受けた者が行う調査・指導に対し必要な協力を行うこと
- 協議会に対し必要な協力を行うこと
特定技能の人材を受け入れようと思ったら、まず、各特定技能分野で共通の基本的な条件を満たす必要があります。
- 外国人と結ぶ雇用契約が適切であること
- 受入れ機関自体が適切であること
- 外国人を支援する体制があること
- 外国人を支援する計画が適切であること
上記4つの基本的な条件を満たす必要があります。
詳細については、ブログ「特定技能外国人を受け入れるには?|企業・団体が満たすべき条件」で説明しています。
自動車運送業分野の特有の条件として、
受入企業が、運転者職場環境良好度認証制度に基づく認証又は安全性優良事業所を保有している必要があります。
運転者職場環境良好度認証制度に基づく認証を取得するためには、6ヶ月〜9ヶ月間くらいかかります。
このため、取得が未だであれば早めに取得手続きを開始することをおすすめします。
詳しくは、国土交通省の「働きやすい職場認証制度」のWEBページで確認してみてください。
安全性優良事業所(Gマーク制度:貨物自動車運送事業安全性評価事業)は、事業所単位で申請するものです。
事業所の事業開始から3年経過していること、及び配置している事業用自動車が5両以上であることが、申請のための要件となっています。
詳しくは、国土交通省の「Gマーク制度」のWEBページで確認ができます。
上記のいずれかが必要であるため、もし、今現在において取得していなければ、早めに対応しておくようにしましょう。
国土交通省またはその委託を受けた者が行う調査・指導に対し必要な協力を行うことも要件となります。
自動車運送業分野の監督省庁が国土交通省であることから、適正な制度の運用に協力していくことになります。
自動車整備分野特定技能協議会の構成員となり、協議会に対して必要な協力をしていくことも、特定技能の受け入れのための要件となっています。
外国人の要件
特定技能1号
外国人が特定技能1号の資格を得るためには、一定の専門技能および日本語能力を有していることを試験で証明しなければなりません。
ただし、技能実習2号を修了した外国人は、日本語能力試験が免除となります。
専門技能の証明
専門技能については、「自動車運送業分野特定技能評価試験」に合格することで証明できます。
自動車運送業分野特定技能評価試験は、まだ内容が発表されていません。下記のホームページにおいて発表される予定となっています。
※引用:一般財団法人日本海事協会交通物流部自動車運送業分野特定技能試験担当
(1)試験の範囲
試験の範囲は、まだ発表されていません。
ただし試験の目的については、
「運行管理者等の指導・監督の下、貨物 自動車運送事業における運行前後の点検、安全な運行、乗務記録の作成や荷崩れを 起こさない貨物の積付け等ができるレベルであることを確認する」とあります。
①学科試験の科目
※未定(分かり次第、追記します。)
②実技試験の科目
※未定(分かり次第、追記します。)
(2)特定技能評価試験の形式、問題数及び試験時間
試験の形式はCBT方式又はペーパーテスト方式となります。問題数及び試験時間は未定です、
①学科試験の形式、問題数及び試験時間
※未定(分かり次第、追記します。)
②実技試験の形式、問題数及び試験時間
※未定(分かり次第、追記します。)
(3)合否の基準
※未定(分かり次第、追記します。)
(4)試験問題(Test questions)
※未定(分かり次第、追記します。)
日本語能力の証明
日本語能力試験(JLPT)のN4以上またはJFT-Basicに合格することで日本語能力を証明することができます。
日本語能力試験(JLPT)のN4とは、
基本的日本語を理解することができるレベルであり、
読む:基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。
聞く:日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。
JFT-Basicとは、下記のレベルの日本語試験です。
ごく 基本的な個人的情報や家族情報、買い物、 近所、 仕事など、 直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応じることができる。自分の背景や身の回りの状況や、 直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。
第一種運転免許
日本の第一種運転免許を取得している、またはこれに相当する外国の運転免許を取得していることが必要となります。
外国運転免許の切り替えについては、下記のブログをご覧いただければと思います。
免許に関して注意すべき点は、第一種免許(相当する外国免許)で自動車運送業の特定技能となる要件を満たしているものの、果たしてこれが受入企業のニーズを満たすことができるかという点です。
第一種免許のみで運転できるトラックは、車両総重量3.5トン未満・最大積載量2トン未満となります。
上記のトラックを運転できるのみでは、受入企業となる運送会社さんのニーズを満たすことができないと予想されます。
このため、外国人材を求人する際には、中型や大型の免許(相当する外国免許)を取得している人材を対象に募集する必要があります。
自社で外国人材を雇い入れた後、外国人材を教習所に通わせて中型や大型の免許を取得させることも想定できますが、費用対効果の観点から、あまり現実的な受け入れ方法であるとは言えません。
さらに、外国と日本では運転免許制度が異なるため、外国免許を切り替えることで外国人材を受け入れようとする場合は、外国の免許制度についてもよく確認しておく必要があります。
例えば、ベトナムでは第一種免許を取らなくても大型免許を取得することができます。対して日本では、原則、大型等の免許取得の資格要件は年齢が21歳以上(中型免許は20歳以上)かつ運転経験が3年以上(中型免許は2年以上)が必要とされています。
この他にも細かく見ていくと、注意すべき事項は多々あります。
業務内容の要件

特定技能の外国人が従事する業務は、まだ詳細な事項は発表されていませんが、事業用自動車(トラッ ク)の運転に関わる業務となります。
なお、同じ業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えないことが示されています。
関連業務に専ら従事することはできませんが、現場の作業ニーズに応えられるだけの柔軟性があるのが特定技能の利点ですね。
在留資格「特定活動」による日本入国ついて
海外在住のトラックドライバーの特定技能外国人を雇用して日本に呼ぶために、当初は「特定活動」の在留資格で日本へ入国することができます。
特定活動による在留が認められることで、日本で中型や大型の免許を取得させるための期間が確保されることになります。
外国人トラックドライバーの場合は、6ヶ月間の特定活動による在留が認められます。
しかし、第一種免許を持っている外国人を教習所に通わせることによって中型や大型の免許を取得してもらうのは、受入企業の金銭負担が発生することに加えて、中型・大型の免許を取得するまで、当該外国人の雇用するメリットが見出しにくいといえます。
やはり、求人をする際に既に中型や大型の免許(相当する外国免許)を取得している外国人に絞って募集するべきでしょう。
受け入れ方法(特定技能1号)
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求人をする
特定技能を求人するためには、以下の事項を決めて実施していきます。
- 人材の国籍を決定
- 採用予定人数、面接希望日を決定
- 日本国内か外国のどちらで募集するかを決定
- 外国で採用する場合は入国予定日を決定
- 雇用条件を決定
- 登録支援機関や人材紹介会社、またはベトナムの送り出し機関に求人依頼する
採用面接をする
求人をして応募者が集まったら、いよいよ面接を行います。
面接会にいたるまでに以下のことを行います。
1.面接要領を決定
面接官を誰にするか、個別・グループで面接するか、オンライン・対面とするか、口述のみの面接会とするか・実技や筆記試験を伴うものとするか、体力試験も行うか等を決めます。
2.面接日程を決定
ベトナム在住者から採用する場合は、人材の入国予定日に間に合うような面接日程とする必要があります。
3.応募者の履歴書を確認
面接前に候補者の基本情報を確認しておきます。不明な点があれば、募集委託先に確認しておきましょう。
4.面接の実施&選考&合否の決定
面接を行い、合格者を選抜します。合否の通知は自社から直接伝えるか委託先会社を通して行います。
人材受け入れの準備をする
1.登録支援機関と受入準備について確認・調整
委託契約をしている登録支援機関と受入準備について確認し、
自社がすべき準備内容やスケジュールを明確にして受入準備をスムーズに進めていけるようにします。
※自社のみで特定技能の受け入れをすることはできますが、そのためには別途定められている条件を満たす必要があります。
自動車運送業分野の特定技能を受け入れる場合、自動車運送に通じた人材が登録支援機関に在籍していなければならないのか否かはまだ分かっていません。明らかになり次第、おって情報を更新していきます。
2.支援計画の作成
仕事や日本の生活等に関するサポート計画を作成します。
3.事前ガイダンスの実施、雇用契約の締結
特定技能に対して事前ガイダンスを行います。この事前ガイダンスは雇用契約締結より先に行うよう定められています。
4.出入国在留管理庁へ在留資格の申請
日本国内で特定技能を採用する場合は、在留資格変更許可申請を入管にします。
ベトナム国内から特定技能を採用する場合は、在留資格認定証明書交付申請を入管にします。
ベトナムにいる特定技能人材を雇用する場合は、在留資格認定証明書発行後に証明書を特定技能またはベトナム送り出し機関に送付し、ベトナムにある日本在外公館でビザ申請を行う必要があります。
※在留資格の審査にかかる期間の目安はこちらのページで確認できます
5.生活基盤の準備
寮、布団、什器などをそろえます。特定技能に対する必要な支援を行うことが法律で定められています。
6.作業服や靴の準備
入国前にサイズを確認しておき、入国後は速やかに業務を始められるようにしておきましょう。
7.航空チケット手配、印鑑の作成
ベトナムから人材が渡航する場合、チケットを手配します。費用については必ず負担する必要はありませんが、受入企業の負担となる場合が多いです。
受入・受入後の管理をする
受入時、受入後について、受入企業は下記の義務を行う必要があります。
- 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行する
- 義務的支援業務(空港への出迎え、生活オリエンテーション等)
- 任意的支援業務
- 協議会へ報告
- 定期面談(最低3ヶ月に1回)
- ハローワークへの届出
- 入管へ定期届出(四半期に1回(年4回))
- 入管へ随時届出(変更事項が生じた場合)
上記の義務を守らず、届出の不履行や虚偽の届出等の違反が発覚した場合、指導・罰則の対象となります。
外国人トラックドライバーとして就労開始するには?

海外からトラックドライバーの特定技能外国人を受け入れた後、ドライバー業務を開始するまでにかかる所要期間を考えてみたいと思います。
外国人ドライバーが日本入国時において、日本の第一種免許を取得しているというケースは、ほぼないと言えるでしょう。
このため、当初は在留資格「特定活動」で日本に入国することとなります。日本の運送会社と雇用契約を締結しているトラックドライバーの特定技能外国人材は、特定活動で入国可能であり、6ヶ月間の在留が認められます。
特定活動として在留している6ヶ月間で、外国の免許を日本の免許に切り替えることになります。
外国免許の切り替えは以下の流れとなっています。(愛知県の場合)
※手続きの詳細については下記ブログをご覧ください。
①免許切り替えの申請、学科・適正試験の予約
②学科・適正試験の合格
③実技試験の予約
④1ヶ月〜1.5ヶ月間待つ
⑤実技試験に合格
⑥普通自動車第一種免許(または準中型自動車免許)への切り替えを行う
⑦大型自動車第一種免許への切り替え申請をする
⑧1ヶ月〜2ヶ月間待つ
⑨大型自動車の実技試験に合格
⑩大型自動車第一種免許に切り替える
※日本の中型自動車第一種免許への切り替えも同様の流れです。
大きなポイントは、外国の大型免許を日本の大型免許に直接切り替えることができないという点です。
まずは、日本の普通(または準中型)自動車免許に切り替えて、その後、日本の大型免許に切り替えることになります。
大型に切り替える際、日本の大型免許の受験資格を証明する外国免許証の経歴証明が必要となります。(経歴証明に関しては後述します。)
加えて、実技試験まで結構な期間を待つことになります。
免許の切り替えが完了するまでの間、外国人ドライバーにどんな仕事を割り振るか、あるいは教育訓練を施すのかは計画を立てておく必要があります。
外国免許から日本の普通自動車第一種免許に切り替えが完了したら、自動車運送業分野の特定技能の在留資格を申請することができます。
大型免許への切り替えを完了していない時点での特定技能の在留資格申請は、一定のリスクはあります。この点、どのような要件が揃ったら在留資格「特定技能」を申請するかは、労働者や登録支援機関、送り出し機関と人材募集の段階で明確にしておく必要があるといえます。
海外在住ベトナム人を採用する場合の注意点
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ベトナムに住んでいるベトナム人材を雇用して日本に呼び寄せる場合、注意すべきは以下の点となります。
- ベトナムでは普通自動車免許を取得しなくても大型免許を取得できる
- ベトナムで普通自動車免許取得後に大型免許を取得すると、普通自動車免許取得日が消去される
- 運転ルールやマナーがベトナムと日本では異なる
ベトナムでは普通自動車免許を取得しなくても大型免許を取得できる
日本では、原則、大型等の免許取得の資格要件は年齢が21歳以上(中型免許は20歳以上)かつ運転経験が3年以上(中型免許は2年以上)が必要とされています。
例えば、ベトナムで普通免許を取得せずに大型免許を取得し、その後2年間の運転経験を積んだベトナム人材が来日したとします。
こちらのベトナム人材は運転経験が2年しかないため、日本の法律上、大型免許を取得する要件を満たしていません。
したがって、このベトナム人材はベトナムの大型免許を日本の大型免許に切り替えることができません。
このように、ベトナムでは大型トラックを運転できても、日本の法律上では免許取得の要件を満たしていないというケースは避けなければなりません。
ベトナムで普通自動車免許取得後に大型免許を取得すると、普通自動車免許取得日が消去される
こちらの注意点についても具体的な例をあげながら説明していきたいと思います。
ベトナムで普通自動車免許を取得して2年が経過した後、大型免許をベトナムで取得し、その後さらに1年が経過したとします。
トータルで免許を取得してから3年が経過しており、ベトナムの大型免許を日本の大型免許に切り替える要件を満たしていることになります。
しかし、ベトナムでは普通自動車免許証に記載されている免許取得日は、大型免許を取得したら、大型免許取得日が免許取得日として更新されてしまいます。
これは、日本に入国後にベトナムでの運転経験(免許取得後の経過期間)を証明できなくなってしまうことを意味します。
上の例ですと、免許取得日が大型免許取得日になっているので、1年間の運転経験(免許を取得してから1年経過)しか証明することができません。
このため、日本入国後に3年以上の運転経験を証明できる書類を持ち合わせていない状態となり、日本の大型免許への切り替えができなくなってしまいます。
現在のところ、これは大きな課題となっています。ベトナムと日本の制度の違いから生じる課題といえます。
もちろん、ベトナムの行政は国民がいつどのような免許を取得したかは全て把握しているため、ベトナム行政に対応してもらうことで免許証とは別の証明書類を発行することが必要となってきます。
運転ルールやマナーがベトナムと日本では異なる
日本では自動車は左側を走るルールとなっていますが、ベトナムでは右側を自動車が走ります。ベトナムを走る自動車は、右ハンドルではなくて左ハンドルとなっています。
交通マナーもベトナム独特のものがあり、当然ながら日本の交通マナーとは異なります。
ベトナム人にとっては日本の交通マナーは未知のものであり、外国人が日本の交通ルールとマナーを知らない状態で日本の公道を走るのは、非常に危険な行為となります。
特定技能の日本語要件や技能評価試験に合格するだけでは、トラックドライバーの仕事は務まりません。
車両操縦技術、交通ルールや道路標識の理解、日本の交通マナーに基づいた車両運行が必要となってきます。
まとめ
自動車運送業分野の特定技能人材を受け入れる場合、様々なチェックポイントがあります。まずは登録支援機関さんに相談してみるのが、スムーズに受け入れを進めるためには有効かと思います。
直接弊社にお問い合わせいただければ、外国人トラックドライバー(ベトナム人材)をご案内いたします。また、ベトナムの免許制度に関するご質問も承ります。
物流は経済と社会生活のためにはなくてはならないことです。それを支えるのがトラックドライバーであり、私たちは日々その恩恵を受けています。
しかし、人口減少と高齢化が進んでいることに加えて残業時間規制により、トラックドライバーの人手不足はますます進行しています。
当面の間は外国人による労働力で補っていくのが有効かと考えられます。ぜひ、ベトナム人トラックドライバーの雇用を検討してみてはいかがでしょうか?
